Dr.コラム

2010年10月 コラム(12)
大頭 信義

 おしなべて 物をおもはぬ人にさへ
心をつくる 秋のはつかぜ 西行 (新古今集)

 ふだんは物を思わぬ人さえ、物思いにふけらせる秋風 と悟りを求め続けていた西行までもがつぶやいた爽やかさに、一息つく初秋。 
そう、この夏は暑かった。いつもなら気にならない熱中症が話題になった。

 今年7-9月に熱中症で医療機関に搬送されたのは5万3843人で、このうち搬送後に死亡が確認されたのは167人だったことが10月5日、総務省消防庁のまとめ(速報値)で分かった。昨年の同時期の16人の10.4倍に上る。搬送者数、死亡者数とも、ここ3年間で最多。  (読売新聞記事)

 睡眠中に亡くなった人も多くいて、これは一体どういう現象なのだろうと不思議に思う。運動不足が慢性化して、発汗という生理現象が衰えてしまったのだろうか。熱中症を心配して、運動もしない高齢者が、スポーツドリンクを手放さない。しかし、ポカリスエットの糖分は高濃度に過ぎる。

 日本では、マスメディア等で熱中症対策としてスポーツドリンク等の飲用が挙げられているが、日常生活においてこれらの飲料を飲料水代わりに多量に摂取した場合は、俗に「ペットボトル症候群」と呼ばれる、急性の糖尿病に陥る危険性が高い。この場合、昏倒することもあり、すぐに専門医の治療を受ければ問題ないが、放置すると死亡することもある。スポーツの際に飲む分には、糖分を補給したそばから消費していくので問題は無いが、健康な人間が日常的に飲み過ぎるのは芳しくない。たとえ糖尿病にならなくても、スポーツドリンクに限らず糖分が含まれているソフトドリンクは、世界保健機関により虫歯と肥満の関連が指摘されている。  (ウイキペディアより) 

通常は、ふつうのお茶で十分と考えられる。塩分と高血圧の研究者・荒川規矩男先生(国際高血圧学会名誉会長)の講演会が姫路であったが、その場でも熱中症予防に塩をひとつまみ入れるなどはよろしくない、といった議論がありました。