Dr.コラム

2012年1月 コラム(16)
理事長 大頭 信義

ドイツ メルヘン街道菩提樹を巡って

 意気盛んなうちにと、年1度、海外での車の旅を試みています。レンタカーで、カミさんとの2人旅です。
 ヨーロッパでは、これまで10カ国の各地をドライブしてみました。
 今年は、ドイツ・メルヘン街道を走りました。旅の途中から、菩提樹の大木がイメージの中心を占めました。
 中学生の頃、どこかの少年少女合唱団が歌う甘酸っぱいシューベルトの歌曲集「冬の旅」の「菩提樹」に親しんでいました。京都の大学に移って、ある理学部大学院生が京都会館の大ホールで、「冬の旅」24曲を朗々と独唱されたのに度肝を抜かれました。

   菩提樹の有名な訳詞「泉にそひて…ここに幸あり」は、明治の作詞家・近藤朔風による訳詞であり、国民的な人気を得ました。しかし実は、ミュラーの原詩はセンチメンタルなものではなく、絶望に打ち負かされた一青年の放浪の旅だったといいます。すでに著名であったバリトン歌手Dietrich   Fischer Dieskauの声量とともに、わが青春の音楽棚を飾ったものでした。
 今回、小さな温泉町Bad Sooden Allendorfで、この「泉」と「菩提樹」に巡り会うことができました。
 大感激です。
 ところが、姫路に帰って往診先でこの話をしますと、なんと私の患者は、奥さんと2人での旅行でツアーから抜けてこの地を訪れ、しかもこの歌碑の前で、ドイツ語で2人で唱ったと言うのです。むむ…