Dr.コラム

2009年4月 コラム(5)
「メタボ脱出に 凝り固まらないで」を書きながら

大頭 信義

こんにちは、 ご無沙汰いたしております。 お元気なことと、拝察申し上げます。

 「花みずき」86号では、メタボを採り上げました。
特定健診もスタ-トして、世はメタボ追放に躍起になっている向きもありますが、
「あれあれ難儀なことやねえ」という思いもかなりあります。

 私自身が、BMI 27前後、高血圧、高脂血症、糖尿の薬剤のお世話になっていますので、どうしても、メタボやアルコール管理の目が緩くなります。それでも、薬の力をたっぷり借りて、様々な指標は一応基準以内であり、それ以上に、脈波伝搬速度や脳MRA(つまり動脈硬化度は)は年齢相当くらいに維持するようにしています。
年齢とともに、他人には厳しく、自分には甘くというのが、暮らしやすくていいですね。

 BMIについても議論の多いところですね。我が国ではBMI25以上が肥満のレベルとなりますが、ご承知のように、欧米では30以上が肥満ですね。  これは、糖尿病を強く意識しての結果でしょうか。

 狩猟民族と農耕民族では、暮らし方や身体状況も随分違うようです。米国留学中にその違いをあちこちで感じました。 狩猟民族は、大勢で獲物を取り囲んで、大声を掛け合いながら捕り物の環を縮小していく。どこか弱ければ破綻して、獲物をすっかり逃がしてしまいますから、それぞれが自分の分担をきっちりまもっていこうとする。  大学に広い牧場があって、放し飼いにしてある実験用の羊を捕りに行くのです。自分のところへ逃げてきたら、とにかくその首っ玉にしがみついてその場にねじ伏せて押さえ込みます。  逃がしたらまた最初から捕獲の環を作り直しです。私も必死で(面白がって)、羊に飛びついていったものでした。

 こうして、捕獲した獲物群をうまく保存できる以外には、平らげてしまわないと腐ってしまうだけですから、一気のどか食いに慣れていくのでしょう、膵臓からインスリンの分泌のされ方も違うのでしょうね。
アフリカのサハリに行ったとき、肉食獣の狩りの仕方は興味深いものでした。
獲物を仕留めて一日食ったチータは両ほほまで血で真っ赤になったままで地面に寝転がっていて、われわれ観光客の車が体すれすれに止まっても、真上から見下ろしても寝っ転がったままでしっぽを少し動かしているだけ。3日周期での狩りと食事ですね。食べて1日は寝て、翌日はぶらぶら遊んで、3日目に血相変えて狩りに走り出す。
一方、農耕民族は、のどかなものです。小さい畠を自力でほいやと耕しながら、
小さい倉庫にため込んだ穀物をぽそぽそ取り出して食いつないでいく。インスリンもすこしづつ分泌ですね。
音楽のリズムも、騎馬の民は3拍子、鍬の作業は2拍子。

 それが、この20年、食生活が激変した。無限に食べるものがある。座して食べ続ける。糖尿病が増える筈ですね。 でも、BMI25~27の方が良いというデータも紹介させていただきました。  まあ、ぼつぼつと・・・