播磨とともに歩むケアと医療を考える会



第23回 播磨・ともに歩むケアと医療を考える会

 平成21年8月29日 姫路市市民会館で行われた会には、医療関係者を中心に40名の方々が参加された。

《テーマ》 医療者の日本語が理解できますか?
~病院や医院での説明がわかりますか?
承諾書の内容がわかってサインしていますか?~

講演:“医療・介護の「言葉」をわかりやすくしよう”
だいとうクリニック 大頭 信義

《報告》
最近は説明と同意(インフォームド・コンセント)の概念が多くの医療機関に浸透し、昔に比べると医療者が患者さんや家族に時間をかけて丁寧に説明をすることが多くなった。が、果たしてどこまで医療者の発する言葉(単語)を患者さんや家族が理解されているのだろうか。
確かに、英語やドイツ語など横文字での説明は少なくなったものの、専門用語や医学界の中でしか通用しない言葉がまだまだ氾濫している。病名を告げることで、患者さんや家族がすべてを理解したと誤解している医療者もたくさんいる。
今回は医療現場におけるコミュニケーションがうまくいっているのだろうか、という問題提起からスタートし、開始時に50個の単語に関する認識についてアンケートを実施した。
アンケートの集計を待つ間、主としてコミュニケーションを内容とする基調講演があった。その後、アンケートの結果をグラフにしてスクリーンに映し出した。また、会場からは患者さん側からの経験談が聞かれた。
この集まりを通して、医療者は患者さんにとって何がわからない言葉なのかを知ろうとするなど、医療者側の意識改革が必要であると痛感した。我々は今回集まった意見を医療界に提言していかなければと考えている。
他方、患者さん自身の意識改革をも求めたい。例えば、診察室ではあなた任せにしないで、眼鏡や補聴器その他情報を得るための基本的な器具はもって臨んでいただきたい。また、メモを準備しているだけでも意気込みが医療者に伝わる。既に幾つかの医療機関で実施されている会話の内容を録音するという試みは広がっていくだろうか。将来的に、医療者と患者との間に立ってコミュニケーションの介助をしてくれるボランティアの養成は可能だろうか。他の先進諸国で参考にできる取り組みはないだろうか。
そして究極的には、市民とのコミュニケーションがどうあればうまく医療や福祉が受けられるのかを考えていきたいと思う。

《次回予定》2009年11月