機関誌「花みずき」

ウィルス感染とどう向き合うか

院長 大頭 信義

◇新型コロナウイルス肺炎の出現
 第1例目の新型コロナ肺炎が中国で登場したのは、昨年の12月末でした。それが、あっという間に全世界に蔓延してしまいました。
この2、3ヶ月は、ひっきりなしにTVの画面を占領していました。関西、関東ともに自粛で不便な生活を強いられました。

◇やっと、ほぼ通常の日常生活が
 コロナ感染を警戒して、クリニックの外来を訪れる患者さん方も大きく減少していました。「どうしても、薬がなくなってしまって…」という方から、ぼつぼつと復活し、6月中旬になって、ようやく元のペースに戻ってきたかという感じになり、学校生活や会社での活動が復活してきました。
 6月19日からは、全国の移動もようやく「自由」になって、交通機関も稼動し始めました。
社会活動の驚嘆すべき低下・後退も雇い止め、失業、はては会社の倒産・閉鎖などの辛い現象も沢山、報じられています。この先の生活を維持するための措置として、国は企業の休業手当への補助(雇用調整助成金)や休校になった子どもがいる人への「小学校休業等対応支援金」、失業などで家を失う恐れがある人への「住居確保給付金」など、さまざまな支援策を講じています。しかし、勤務先が制度を導入していない、要件に該当しないなどで、こうした公的な支援があてにならないとの嘆きが伝わってきています。

◇これまでの流行は?
 ウイルス感染と言えば常に言及されるいくつかのイベントがあります。
まずは、スペイン風邪について述べねばなりますまい。

スペイン風邪
 これは、世界保健市場最大の出来事で、ほぼ100年前の1918-1920年の事件でした。このイベントは、「スペイン」と名付けられていますが、実は米国の軍隊で発症し、そのいくつかのグループが世界中に派遣されて拡がり、1918年(大正7年)-1920年(大正9年)に世界各国で極めて多くの死者を出したインフルエンザによるパンデミックの俗称であり、多くの国では病気の広がりを隠ぺいしましたが、スペインではほぼ真実の感染者数を報じたため、その数字が際立ち、スペイン風邪の通称となったということだそうです。
世界中で5億人が感染したとされ、死者数は1,800万から5,000万人との推計が多く、1億人に達した可能性も指摘されるなど人類史上最悪のパンデミックの一つです。罹患者数は当時の世界人口の4分の1程度に相当したそうです。当時日本でも、台湾巡業中の相撲集団から感染し死亡者数はなんと38万人に達した!!と、伝えられています。

そして今、新たなパンデミックが
 今回の新たなウイルスは、“COVID-19”と名付けられました。(コビッド-ナインティーン)と呼びます。Coronaviral disease-2019 という意味合いのようです。
日本では、一応収まったようですが、6月中旬の状況では、北九州では第二波が残っていますし、東京でもまだくすぶっている模様です。専門家の中には、国民の4割程度が感染するまで、繰り返し襲ってくるだろうなどの不気味な予想もあるようです。

◇世界伝搬の程度は
 全世界的には、米国、中国の大量の死者・重症者の出現は実に悲惨な数字に登りました。そして今は、南米への急拡大が気になります。



◇ウイルスと細菌の違いは
 上の図で見るように、ウイルスの構造は実に簡単で、細胞内に核だけをもつという構造です。
ウイルスは、次のような特徴があります。
細胞がない。いわば、核だけである。
栄養を摂取したり、エネルギーを生産したりしない。
自力で動くことはできない。


◇どのように予防するか