機関誌「花みずき」

在宅療養の結果はどうなったか?

院長 大頭 信義

在宅療養の結果はどうなったか?令和3年は、コロナ禍になんとか目鼻をつけたい

◇コロナ禍の1年
 旧年 令和2年は、コロナ禍に明け暮れた1年となってしまいました。
20世紀に入って次々と、新種のコロナが見つかりました。
2002年11月には、中国広東省で、SARS感染症が、そして2012年にはMARSウイルスが、多くの患者に重い肺炎を引き起こしたのでした。

 2013年5月になって、サウジアラビアの病院で初めて、“ヒト→ヒト感染”が確認されたそうです。
そして今回 COVID-19 です。2019年11月中国湖北省武漢から始まった新型コロナウイルス SARA COV-2 の感染です。この原稿を書いているこの日にも、まだ世界に感染の輪を広げ続けています。
いくつかの地で、ワクチンが開発され接種が始まりましたが、なんとか終息への目鼻をつけて頂きたいものです。
では、私たちのクリニックからの今回のテーマ、「在宅療養の結果はどうなったか」についての報告に移りましょう。


在宅療養の結果はどうなったか?

◇ 在宅の終末期は
在宅の終末期は
 私は、国立姫路病院(現・姫路医療センター)胸部外科を辞して、診療所を開いて以来、がん療養者とその家族への支援を中心的なテーマとして活動してきました。国立病院では、心臓と肺がんを主として手術していました。

 右の表は、平成2年(1990年)から平成18年までの在宅療養の末に亡くなった方々のデータです。
 最初の年は、亡くなったのが7名と少数でしたが、やがて次第に増えて40数名のレベルまで達してきました。
 この途中から、クリニックの外来は午前中だけにして夕方の外来はやめて、午後は往診だけの体制としました。

 ここでは、平成2年以降のデータをまとめてみましたが、在宅療養の後に亡くなった方の数が昨年(2020年)9月までに、1230名の多くになりました(次ページの表参照)。

 亡くなった患者さんを「がん」と「がん以外」に分けてまとめたのが、上の表です。

 現在、在宅で療養されている方の最高年齢は100歳です。往診となるのはご高齢の方であったり、お若い方でも外来に通院できなくなったがんの方が多いわけです。
 がんの方が、そうでない人のおよそ3倍となっていますが、これは、この播磨地方でも、当院ではがん患者の在宅が多いという特徴があるかと思います。


◇ 療養期間
 在宅療養が始まって、亡くなるまでの期間です。平成19年(2007年)から昨年9月までのデータです。
療養期間

不思議なことに、この20年間、在宅の患者数は60~65名とほぼ一定です。
これまで、在宅申し込みにお断りしたのは数件しかありません。 距離が、あまりに遠かったからでした。現在、北は福崎まで出向いています。