だいとう循環器クリニック

花みずき


「病歴カード」を作成して
自分の健康・病気と向かい合う

院長 大頭 信義


私たちは、健康に関していろんな想いを抱きながら暮らしています。
・私は、長生きの家系かな?
・自分は、何才ころまでいきるのか?
・友人が最近、脳梗塞になって入院した。
  この私はどうなのか
 こんなことを考えながら、ぜひ、「病歴カード」を作成して見て下さい。
 きっとさまざまな役立つ地点へ進んでいくと思いますね。作成をお薦めして10年が経ちま した。

過去の自分と向かい合う

 ひとは自分の過去を振り返るとき、さまざまな道筋をたどることと思います。
 自分が住んでいた場所を思い出してそこから自然にそのころの思い出に導かれることがあります。
 私の場合には、徳島の鳴門、東京の調布、京都の北白川・下鴨、飛騨の高山、京都の岩倉、アメリカ・ソルトレイクシティ、姫路・本町、そして現在の城見台と移り住んで来ました。その間、国内外のいろんな地域に旅行もしました。そしてそれぞれの地で違った暮らしを体験してきました。
 また、ひとはその頃の暮らし向きによっても、大きな影響を受けながら生活をしていきます。私は、瀬戸内海の小さな島で子供時代を遊び暮らし、18歳で東京に出てビル街の生活を垣間見たり、長い放逸な学生生活を送ったり、飛騨でスキーばかりの休日であったり、米国やヨーロッパを夢中で旅していたり、心臓外科で1週間病院から1歩もでない切羽詰まったような暮らしであったり、今の在宅療養の方々との一喜一憂に明け暮れるという毎日であっ たりという風に暮らしのスタイルもどんどん変わいていきます。
 健康に関しても、きっとさまざまな変遷をたどっていくことでしょう。

医療機関に新しくかかるときに

 初めて医療機関を受診する時、患者は医者に対して、現在悩んでいる自分の病状とともにこれまでかかった疾患(既往歴)や特殊な体質、あるいは常々気になっている事柄について説明します。
 患者にしてみれば、自分の苦痛を少しでもよく医療者に伝えたいと思うのだが、うまくしゃべろうとして緊張していたり、これまでに医者にかかった時の経験で嫌な思いをした記憶が残っていて変に警戒心が強かったり、またこれはよくあることですが、貝体的な罹患の年月を忘れかかっていたりということもあってなかなかうまく病歴を伝えられないものでしょう。このような日常の経験から、これまでにかかった病気の歴史や手術・輸血の有無、大きな外傷、重要なアレルギーといった各人の医療に関する情報を1枚の「病歴カード」にまとめておいて初診時に提出して頂くと実に重宝であると感じてきました。診察する医者は、自分の担当する分野と関係の深い項目に印をしながら患者の説明を聴き、適当な質問をしてこのカードにメモ書きを追加して、これをカルテに貼付しておけば「既往歴」の整理として便利でしょう。 こうしておけば、心おきなく、現在の症状や悩みの説明に集中できるのではないだろうか。
 また、緊急の事態が発生して、不幸にも救急車のお世話になるような場合にもこの記録が威力を発揮することは言うまでもありません。激しい苦痛や意識のもうろうとした状態での病歴説明は、考えるだけでも難儀な、効率の悪い作業でしょう。さらに、意識を失っている時には、本人が説明するのは不可能なのだから、家人が替わって救急隊や医療機関のスタッフに、この「病歴カード」を手渡せばよいということになります。

自分の療養の仕方は

 さらに、がんになった場合に、本人にはっきり説明して欲しいと考えていた方はその点を自分の希望の欄に明記しておけばよろしいし、不幸にして脳卒中やその他の決定的な回復不能な状態となって、例えば植物状態に陥ってしまった場合の治療への希望もぜひ、書き加えたいものです。私としては、正常な判断の働く平静時に文章に記してあれば、かかりつけ医として病院での担当医と交渉して、ご希望に添えるように話し合いに出向く所存です。

毎年、遺書を書きなおすという人もいる

 世の中にはいろんな方がおられますが、ある人は、毎年正月に自分の遺書を作成し、毎年修正し直しているとのことです。このようにして、過ぎ去った1年間を回顧し、これからの年の暮らし方への想いを深めておられるのでしょうね。暮らしへの覚悟のほどが、襟を正して自分の生活を作り直しながら進んでゆくというスタイルが見えてくるような気がしますね。

| INDEX | NEXT |
Top


だいとうクリニック